京都大学の研究者たちが中心となって、西アフリカ・ギニアの奥地、ボッソウ村周辺の森に住む野生チンパンジーを1976年から調査しています。 チンパンジーは多様な道具を作り使います。使用する道具のレパートリーは、地域によって異なります。 ボッソウのチンパンジーはアブラヤシのナッツ (Elaeis guineensis)を叩き割るために、ふたつの石をそれぞれハンマーと台にして使うことが知られています。 ハンマー石・台石・ナッツの3つを正しく関係付けて初めて行為が成功することから、 ナッツ割りは、野生チンパンジーの道具使用行動のなかで最も洗練された行動だろうといわれています。
ナッツ割り動画 ボッソウのチンパンジーたちチンパンジーの女性は9~11歳になると生まれた群れを出て、別の群れに移籍します。そうして近い親族同士での子どもができるのを防いでいるわけです。 ですが、ボッソウの森はまわりをサバンナと人間が作った畑に囲まれて孤立しているため、ボッソウに住んでいるチンパンジーが他の森に住んでいるチンパンジーと行き来をするのは、きわめて困難です。 過去40年間にわたって、群れを出て行った若者はいても、外からやってきたチンパンジーはいません。2017年3月にヴェル(推定50歳以上)が逝去し、現在ではボッソウのチンパンジーの群れは7にん(男性3にん・女性4にん)にまで減ってしまいました。 さらに、女性は1にんを除いて皆50歳以上だと推定されています。
※野生下でのチンパンジーの寿命は40~50年ぐらいだろうといわれています
ボッソウから東へ4km行ったところにニンバ山があります。西アフリカで最も高く、世界自然遺産として登録されていて、現地では非常に有名な山です。 1997年、ボッソウのチンパンジーを保護する活動「緑の回廊プロジェクト」が始まりました。「緑の回廊」は、ボッソウとニンバ山の間のサバンナ地区に、幅300m、長さ4kmにわたって木を植えるというもので、ボッソウのチンパンジーとニンバ山に住むチンパンジーとの往来を可能にすることを目的としています。
緑の回廊プロジェクトについてボッソウ・ニンバで暮らすチンパンジーのビデオクリップを集めました。ナッツ割りをはじめとするチンパンジーの道具使用、ボッソウでの生活風景、緑の回廊プロジェクト最新情報など、100点を超える動画がご覧いただけます。
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